2023年 08月 05日
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故障していて何年も放置していた真空管プリアンプ「カウンターポイントSA3000」を先週修理に出して昨日帰還した。
20年ほど使って5回ほど故障した、音は素晴らしいが「気難しい癇癪女」のようなものでレビンソンやチェロ、クレルに比べタニマチが少ないのはその故障率の高さゆえだろう。
他にも4台カウンターポイントを所有しているが必ず故障する、音が良くてもマニアから見放されたメーカーとなっているのはそのせいだ。
ラスベガスに引っ越してサンディエゴに住む元カウンターポイント社の技術者と近くなったこともあり簡単にやりとりができるようになり修理に出した、単純なレクチャファイヤーのトラブルだったらしく部品をひとつ交換しただけで治ったらしい。
純正球の6DJ8/6922に換えて消費電力の大きいシーメンスE288CCを使って問題がないとお墨付きをもらったのでフォノイコ2本ラインに1本フルに奢ってある、高価な消耗品だが死蔵していてもしかたないので使い切ることにした。
指定の「玉座」に収まった「女王」はまだ馴染みが悪くご機嫌は麗しくない、思い出のなかの素晴らしい音はまだ戻ってこない。
しかしこれもいつもの仕草で、こちらがしばらく我慢するうちに微笑みを見せてくれるだろう。
それでも替えたシュアーのフォノイコに比べ圧倒的な「美音」であり、女性ボーカルの艶やニュアンスなど「カウンターポイントでしか聴けない音」だ。
悪口を書き並べたが他に替え難い魅力がある、次に壊れるまでつきあおう。